上の権現沢は出合小屋から

12月2日~3日八ヶ岳東面の上の権現沢に行ってきました。

いささか遅れて報告になってしまいました。今シーズン初のアイスは、謎男さんに誘われて名古屋ふわく山岳会の方2名(このうち一人はかつて我が会に所属していたHMDさんです)とトコロの4名でで八ヶ岳東面の上の権現沢にアイスクライミング(のようなもの)に行きました。この時期やっぱり氷はそうそう発達していないですな。東面を狙うときは、美しの森駐車場に車を置いて林道を歩きます

▼美しの森駐車場を出発。謎男さんは本日写真係

林道を歩いてやがて登山道になり、目的の出合小屋を目指します。出合小屋は高根山岳会が管理する小屋です。本日はこの中にテントを張って泊まります。

▼手作り感のある小屋です。ありがたく使わせていただきます。

 初日は周辺の下見に行きました。行先は、権現沢右俣・左俣、上の権現沢の位置関係を確認した。氷はまだまだで明日が思いやられます。薄い氷を踏み抜かないように注意していきいました。

 ▼釜を回っていくのが落ちそうで怖い。冷たい水の中にぼちゃんと落ちたくないなぁ

翌日はいよいよ上の権現沢です。旭岳とツルネの間のコルに出てツルネ東稜を下る予定です。

▼出発準備はできた!HMDさんです。

 昨日、少し偵察しているので様子はわかっています。要するに、氷はないであろう・・・でも、あわよくば・・・複雑である。でやっぱりこんな感じです。

▼後ろから謎男さんが写したものの、アイスっぽい登りはない。

▼だんだん時間がたち、沢も終わり感が出てきた。

結局、ザイルを使ったのは2回ほど、念のため使うという感じでした。でも。主稜線上の目的であるコルまでは結構な距離がありそうなので、右の尾根に取付いて終了し下山することにしました。

▼樹林の中尾根にあがります。

 下山に使うツルネ東稜にうまく出てくれるかが問題。支尾根にあがってしまうと、ツルネ東稜に合流するまで登らないといけません。下手に下ってしまうと、えらい目にあいます。時間的にも体力的にもそうなってはいけないので地形図と周辺をよく見て判断します。で、尾根にでたら、これはどう見ても支尾根。尾根にでたら向こうにもう一つ尾根があって間は落ちている。がっかりする。仕方ないので尾根筋を向こう側の尾根と合流するまで登りました。で、予想通り、トレースに突き当たり一件落着。ツルネ東稜の下山はどうということのない下山ですが、上部にところどころ支尾根に誘導されてしまうような箇所があります。そういうところは古い赤布がついていたりしましたが、注意しないといけません。時間的に夜なべ仕事になることは覚悟しましたが、なんとか見えるうちに尾根を終了することができました。出合小屋に帰ると、戸が丁寧に占められていて、誰かが入ったことがわかりました。明けてビックリ、中がすごくきれいになって掃除がしてあり、ストーブが取り替えられ、煙突が新しくなり、薪が積んであり、トイレはピッカピカ!中には我々のテント・・・。我々が不在の時、手入れがなされていた…。この小屋は、地元の高根山岳会が管理しています。大変ありがたく、また、士気の高い山岳会であると思いました。敬意を表したく思います。

小屋からはヘッドランプ。頭の上には青く澄んだ月。最後はヘッデンを消して月明かりの下、自分の月影をたどりながら下山した。