岳沢~コブ尾根

遅ればせながら。GW岳沢~コブ尾根の山行をご報告いたします。
直前の4月29日まで今年のGWは家でのんびりと考えていましたが、嫁から「好きにしていいよ」との思いがけないひと言が!!
早速k藤さんに連絡し、5月2日~4日コブ尾根登攀パーティーの一員に加わりました。メンバーは会長、fヶ谷さん、k藤さん、oさん、s藤の5名です。

 
5月2日12:00 上高地バスターミナルにて行楽客にまぎれて、東京より参加のOさんをまっていましたが、
なんと高速の渋滞で90分遅れの連絡が!!
fさん1人でoさんを待っていただいて、残りの3名はひと足先に本日のテン場まで行くことになりました。
 
河童橋から岳沢全景です。明日のコブ尾根ルートも中央付近に確認できます。fさん曰く、今年は雪が多く残っているそうです。
テン場まではここから3時間程度。ザックの荷は程よく肩に食い込み、足取りも軽く、本日が気軽に行動できそうです。
 
16時前に岳沢のテン場に到着です・・・と思いきや、岳沢ヒュッテ(仮小屋)のあるテン場はここから20分程度登った所でした。
どこかの山岳会が団体で幕営していて、トイレも綺麗に作ってあったので、勘違いして一角にテントを張ってしまいました。
夕食の準備をしてfさん達を待ちますが、ハプニングがあり、fさんたちが着いたのは19時過ぎでした。(詳細はおやじくんブログで)
 
5月3日5:00 最初の目的地マイナーピークを目指して出発です。
雪もしまっており快調に高度を上げていきます。
 
マイナーピークの尾根には上がらず、一見やさしそうに見えた脇のコブ沢からピークを目指している所です。
この頃になると傾斜がきつくなり、だんだんヒラメ筋が悲鳴をあげてきて、キックステップが苦痛になっています。
写真は1人で果敢に尾根の末端から取付いたfさんに撮ってもらいました。
 
マイナーピークへ直登中のk藤さんと私です。
雪面が硬いため、つま先しか蹴り込めないので止まっているだけでもどんどんヒラメ筋が消耗する上、強風が吹くと氷のかけらがバラバラ落ちてくるので、無心で登り続けました。
 
8:20 マイナーピークから懸垂下降します。
支点は先行パーティーの作ったスノーボラードを利用しましたが、若干弱そうでしたので、クライムダウン気味に下降しました。
 
マイナーピークをパスした会長は、1人コブ岩目指して尾根を登高中です。
取付き前の緩斜面では遅れ気味だった会長も、傾斜が増しテクニカルな所にくるといつの間にか追いつき先頭に立っています。
 
9:50 コブ岩1P目です。
かなり立って見えますが、左側から行けば楽勝でした。(セカンドだから)
 
2P目です。
会長の手が見える箇所が若干かぶり気味ですが、手を伸ばせばガバがあり、見た目ほど難しくなかったです。(セカンドだから)
 
11:00 コブ岩終了点。
この雪庇のトラバースが一番怖かった。(セカンドだけど)
 
コブ岩から頭へ行くには、時間的に厳しいのと雪陵歩きにも飽きたので、扇沢へ下降して下山することにしました。
6Pほどの懸垂下降。最近下降した形跡がなく残置支点は皆無でしたので、ピナクル、ハイ松を支点に利用しましたが、いつものごとく「ヤバイからあまりテンションかけるな」とのお言葉が・・・。とにかく支点が飛ばない事を祈りました。急斜面にはいたるところにクレパスがあり、何度も落ちかけましたが、ロープのおかげで助かりました。
 
緩斜面に出てからは、お金持ちはシリセード、貧乏人はひたすら早足で下山し、
15時半テン場到着。ヒュッテで買った缶ビールで今日の無事に乾杯しました。
 
5月4日 下山前に全員で記念撮影。
今日は若干曇り気味ですが、今回の山行は天気に恵まれ暖かく、気持ちよくクライミングが出来ました。
 
岳沢はヒュッテが復元中のためか、涸沢に比べると格段に人が少ないですが、ロケーションも最高でなによりアプローチが短いという利点があります。
いつか、岳沢ベースで継続登攀、継続宴会もいいなと考えております。
 
文:s藤 写真:fヶ谷