烏帽子沢奥壁「凹状岩壁ルート」

K籐会長(越後屋)K泉名誉会長(悪代官)W井さん(電気屋)トシゾーで谷川岳に行ってきました。


▲前夜発で出発しましたけど、谷川ってやっぱり遠い!
一ノ倉沢出合までは規制で入れず、ロープウェイ駅でビバーク。
翌朝4時起床で5時出発。一ノ倉の岩壁には驚き!2000m程度の低山なのにこのスケールには圧倒されてしまいました。


▲雪渓歩きから岩稜に移りますが、岩稜の上に乗っている枯れ草や砂が滑って怖い!
落ちたら大きく口を開けている雪渓の切れ間に落ちてしまうのでびびってしまいました。


▲テールリッジまでも日差しが強くてバテバテ。睡眠不足に運動不足と日頃の不摂生?のせいでW井さんはアプローチ敗退・・・錫杖の注文以来、久しぶりにザイルを組めると思ったのに!!残念。


▲宙吊り事件があった衝立岩。何処が弱点でルートなのかさっぱり分かりませんでした。
衝立岩を登る日は無いかな?


▲凹状岩壁ルート取り付きに到着して、まずは1ピッチ目。右のトラバースから左上です。1~2ピッチ目までは中央カンテルートと同じです。
3ピッチ目は35mでピン二本!なかなか痺れます。
4ピッチ目はちょっと壁が立ってきますけど、問題なし。
5ピッチ目は小ハングの乗越が大胆ですけど、ガバホールドで快適。谷川って岩が脆い印象がありましたけど、以外としっかりしています。これで脆いと言っていたら沢なんてボロボロの壁を登っているようなモンかな?


▲御年70歳のK泉さんも楽しそうに登ってきます。70歳なんだから、ちょっとは大人しく・・・と思うのは余計なお世話のようです。本当は今回の谷川で引導を渡してやろうと思っていましたが、この調子じゃあまだまだ無理かな?


▲新潟地震の際に崩落してしまった6ピッチ目。以前はⅣ級で簡単だったとのこと。
ベテランのK泉さんは右のフェースを登れ!と言いますが、自分は左のクラックに興味津々。右のフェースなんかよりもクラックの方がスマートで面白いでしょう!折角カムも持ってきましたしね。体感5.8かな?ここがルートの核心だと思います。
7ピッチ目は草付き歩きで、8ピッチ目はフレークを豪快に乗り越して終了~!


▲衝立尾根上にある終了点で記念撮影。取り付き8時で終了点に11時。お昼前には到着できました。でも自分がオールリードで登ったのでちょっと慌ただしかったかな?


▲谷川で一番面白いと言われている三スラ。
冬に行きたいと言ったら自殺行為だと止められましたっけ。夏でもドーム直下の草付きが嫌らしいそうです。どなたか一緒に行く人居ませんか!?


▲E籐ガイドが整備してくれた北稜のしっかりした懸垂下降支点から、7ピッチに及ぶ懸垂下降!ブッシュ帯の懸垂下降はイヤですね。自分はイヤだったのでK籐さんにお願いしちゃいました。


▲途中まではしっかりした支点が整備されていましたけど、途中からルートを見誤ったのか支点が貧弱な方に・・・打ち込んであるハーケンなんて手で触ってもグラグラ。
恐ろし~と思ってもこれで降りなきゃなりません。


▲コップルンゼに降り立ち一安心。そのままフリクションバッチリのルンゼを下って問題の雪渓下り。W井さんが先に降りていたので残置ロープをしっかりセットしてくれていました。有り難うございます!


▲真夏の登攀は水の消耗が激しい!3人とも持っていた飲み水は無くなり喉はカラカラ。
K泉さんなんて苔混じりの水をすすっていましたっけ。
雪渓から降り立ち待望の冷たい水!3人とも腹一杯水を飲みました。


▲アプローチの途中にはまだアジサイ?が咲いていました。リンドウやアキノキリンソウも咲いていました。アジサイのこの綺麗な青がむさ苦しいアプローチを癒してくれます。


▲一ノ倉沢出合でタクシーが居たので乗れると思ったら、満員で駄目とのこと。ムカムカしながらアプローチを戻ってロープウェイ駅に到着。
ここの山岳資料館は昔使われていたピッケルやアイゼン、スクリューなんかも展示されており、なかなか面白いです。機会があれば訪れてみてください。


▲谷川と言えば「魔の山」その理由は、遭難者の数でしょう。ヒマラヤよりも多いとか・・・滝沢リッジで亡くなった元全国労山連盟会長吉尾弘氏の名前も刻まれていました。

自分にとっては初めての谷川岳でしたが、天気も良く、岩も意外としっかりしていて楽しかったです。6ピッチ目のクラックは楽しかったな~やっぱりアルパインフリーが面白い!
W井さんは登れず残念でしたけど、またの機会に・・・また一緒に行きましょう~!