久しぶりのバットレス

久しぶりに、バットレス4尾根
 10日11日の1泊2日で、北岳バットレス4尾根を登りました。今回は2パーティ6名、二人の新人YJMさんFJTさん(小同心クラックのメンバーです)、TKIさん、事務局長、TKMさん(他会ながらなんと県連理事長さまであるぞ!)、そしてトコロ(そういえば、俺、会長だっけ)。まてよ、ここまで書いて気が付いた。これは会社で言えば、新人社員が突然社長に誘われて旅行に行ったらそこへ筆頭株主の会長が来て、ついでに親会社の社長まで来たようなものだ。二人にとっては、光栄といえば実に光栄な山行である。事務局長の家に行って、初めは私の車で行こうと思っていたのだが、彼がここに車を置いて荷物をこっちに移してと走る気満々なのでそれに従った。
 初日、朝9時に静岡を出て芦安へ。それからタクシーで広河原に13:30到着です。タクシーは11台が行ったり来たりしているので、そのうち来るでしょうということだった。

▼お昼過ぎの広河原に到着。まったり感がある出発である。気温は低めであるが、日射が暑い。

▼目指す北岳は雲の中、なんとなく水蒸気が多くてもやっとしている。夏ほどの暑さはない。

 
二俣を目指して出発したが、夏山ほど暑くはないだけであって、歩き始めると汗まみれになる。湿度は高い。

▼この暑さ、何とかなんねえのかよ、という感じのFJTさん

▼飯を食ってテントを張って、あとは寝るだけ。「今夜は語り合おうね」「うん」という感じの新人二人。

 翌朝、起床は3:45。今日は下部岸壁はbガリー登る。左に進みがれたCガリーを渡ってガリーっぽいところを登って4尾根のテラス。そこからクライミングが始まる。

▼4:30 早朝の出発。赤いジャケット姿のFJTさん、集中した雰囲気が伝わってくる


▼若造、そうせかすなよ、と背中で語る理事長である。

▼日が出て下部岸壁とバットレスがくっきり。ちょこんと突き出たのが「ピラミッド」中央白い部分の右のプラスが「十字クラック」その尾根の裏側で写真に写っていないところに「bガリー」がある。左端の方に「5尾根」その右が「Dガリー」わかる人には、それがわかる。

しかし、この写真bガリーを登るにしてはそのbガリーが写っていないというのはどういうわけだ。この手前の草の尾根は一体どこの尾根だ?う~む、おかしい・・・ということがわかる人にはわかってしまう。真っ暗の中をヘッデンで歩いて来たら沢を一つ間違えてしまった。仕方ないので、岩壁に沿ってbガリーに移動した。

▼下部岸壁、bガリーの取付きで準備をするTKIさん。本日は、本チャンルート初めてのリード

「この赤い新鮮なシミは何だ…縁起でもないものを見てしまった」と彼は岩を指さして言うのだった。ここは、落石が多いことで知られている場所だ。そういえば、先週は隣の3尾根で遭難があったばかりだ。

▼では、お気楽セカンドライフです。前後も人がいなくて我らのみ壁の上。

しばらく見ないうちに、bガリの壁も小さくなってしまったようだ。下部岸壁を2Pでぬけます。途中ランナウトしますが、落ちるような壁ではありません。問題は、浮いている石です、慎重に。

▼4尾根のテラスから見た大樺沢。秋ではあるが、紅葉にはまだ早い。

▼やっとアプローチが終わってテラスに到着。余裕のYJMさん。彼も今回初めてのバットレス、小同心に続いて2回目のリード。

実を言うと、この6人パーティ、バットレス経験者は私トコロのみで、5人は初バットレスである。

▼1Pめのクラックの前のTKIさん。

▼クラックを登ったあとの易しいフェースを登るYJMさんと事務局長の足。

▼順調に2PリードするTKIさん。空はこの時ガスっていた。しかし、壁には我らのみ!

▼足の下には、よっこらしょ、という感じで1PをフォローするFJTさん。
この写真の左に2本の沢が写っている。一本目を入ればよかったのですが、暗い中、間違えてしまった。隣の尾根の踏み跡をたどってしまったアプローチでした。

▼馬の背をフォローする事務局長。

どう見ても実力以上に雰囲気の出ている、この写真に対して「俺が手を振っているところをなぜ取らない」とケチをつけてきた。仕方なくもう一枚撮ることにした。

▼どうだこれで文句はなかろう!
▼懸垂の後のマッチ箱のコルのTKIさんと事務局長

この写真の様子はまるで「あんた、俺をしっかり確保してる?頼むよ」とか言ってるような気がしてならない。

▼いいか、チミたち、あのあたりをだなぁ目指して登っていくのだぞ、とでも言っているのだろうか…

▼右にマッチ箱の壁、左に城砦、頭の上には空!リードするTKIさん。

このピッチ、ちょっとしたトラブルがこの後発生し時間を食ってしまった。それを切り抜けて次はトラバースピッチです。

▼トラバースピッチのあの割れ目を渡る事務局長。もうクライミングも終盤だ。

 最後にチムニーを登って4尾根は終わりました。次のYJMパーティをハイマツのあるテラスで待ちながら時間がかかったなぁ、と思いました。次のパーティが終わった時、午後2時45分、2~3時間ほど余計にかかった。タクシーに間に合うか、う~ん、・・・・。
 林道は18:30に締まるのでタクシーは18時ころまで残っているだろうと思っていた。頑張って下りればセーフだと思って下っていきました。下山速度に違いがあり、途中で勤労者3名の明日仕事組と非勤労者毎日おおむね日曜日組に分かれて下山。仕事がなければ広河原までゆっくり下って1泊して明日帰ればいい、というわけだ。これができるのは、朝車が入れ替わったからだ。う~ん、ついてるなぁ…。ヘロヘロになって広河原に着いたら、タクシーはいない!16:20が最終。しかし、我々より少し前に下山したトレランの人がタクシーを呼んでそれがやがて到着するという。うまいこと便乗して、芦安駐車場に返った。う~ん、ついてるなぁ・・・。タクシー代7000円を4人で2000円ずつにして、1000円は往復2時間の仕事をすることになった運転手さんへのチップとなったのだった。トレランの人は7000円が我々3人が来たので2000円になってラッキー。我々は広河原に足止めになる寸前、2000円で明日仕事に出ることができる。運ちゃんは1000円のチップ。三方よし、ということですよ。
 神様はいつでも僕を見捨てない!

 ところで、バットレスを1泊2日でやるには、12時には下山を始めないと帰ってこれなくなることがわかった。16:20最終だから、16時には下りたい。となると、4時間で主稜線から降りる足で12時下山が必要になる。これはけっこうハードルが高いな。
                                                             (トコロ)