【3日目 座津武北壁・ブルーシールアイスクリーム・パイナップルパーク】
3日目朝、5時半起床、7時出発、昨日も早めに就寝したため気分は爽快です。
今日は昨日訪れた辺戸岬の少し手前にある座津武(ざつん)北壁を目指します。アプローチは簡単。今は使われていない旧道の路肩に車を停め徒歩で5分ほど歩くと到着します。

↑座津武北壁へのアプローチ
岩場についてみると、トポに載っている右側の壁は海の中。とても取りつけそうにはありません。潮が引くまで待っているのもなんなので左側の易しそうな壁に取りつくことにしました。左側の壁にはトポにはないボルトが何本か打ってありました。見てみるとそんなに朽ちていなくて使えそうです。登れそうなルートを適当に選んで登ってみることにしました。

↑簡単ですが1か所窮屈で登り方がわからない。体感で5.8くらい?

↑モリッシーさんも窮屈そう?

↑5.10cくらいのルートにトライするヤマトさんとイトさん

↑左奥のルートを登るトシゾーさん 出だしが面白いとか
左壁のルートを適当に繋げて遊んでいると、若手のイデッチ、ヤマピー組は更によくわからないトポには載っていないマルチピッチのルートに挑んでいるのが見えました。このまま上がって隣の西壁を見に行ってくれるのだとか。気を付けてね。

↑北壁のマルチピッチを登るイデッチとヤマピー
しばらくすると偵察を終えたイデッチとヤマピーが降りてきました。それと入れ替わるようにトシゾーさん、Qさんがマルチに取りつきました。

ヤマピーにマルチの様子を聞くと、脆いけどボルトはそれなりにあるとのことなので私とモリッシーさんも取りつくことにしました。1ピッチ目は私が担当。何があるか分からないのでモリッシーさんからありったけのギアを借り、肩にはギアループまで掛け万全の装備でクライムオン。1ピッチ目は3級くらい?ですが脆いこと!あっちに手を掛けようとしたらぐらついて、それならとこっちに手を伸ばせばそこもグラグラ、おまけに至る所に浮石のたまり場があって足を置く際も細心の注意を払いながらなんとか一段目のテラスに到着。そこでピッチを切りました。

2ピッチ目はきれいめなフェイス。リードをするのはモリッシーさん。


↑先行をいくQさんも楽しそう
3ピッチ目です。1ピッチ目が私、2ピッチ目がモリッシーさんだとすると、順番からして3ピッチ目は私なのかも?と思いますがさすがにちょっと怖い。ここはリードをモリッシーさんにお願いしました。手も足もどこも脆く体重をかけるとホールドが崩れる恐怖に耐えながらトップアウト!ガッツポーズが青空に映えます。


↑西壁のほうを見ると青い海が広がっています

↑懸垂下降も慎重に。不用意に足を乗せるとガラガラ下に石を落としてしまいます。
さて、沖縄に来て思いがけずマルチピッチができて、まだお昼にも関わらず満足した私達。午後からは観光です。まずは道の駅で腹ごしらえ。海鮮丼を頂きました。
昼食のあとは名護市内のブルーシール・アイスクリームでスイーツタイム。
↑ブルーシール名護店の店内のマスコット通称「マイケル」?の前で

↑島パインココナッツと塩ちんすこうをオーダー、濃厚で美味しいです
次の目的地はパイナップルパークです。パイナップルのテーマパークとのことで入園には入場料がかかりますが、入口で「売店に行きたいです」というと売店コーナーに無料で入れます。無料といっても店内に入るまでパイナップルパークの歴史やパイナップルについて紹介するパネルがあり十分に楽しめます。

↑パイナップルワイン(辛口)とパイナップルワイン(辛口スパークリング)を購入

↑パイナップルのモニュメントの前で記念撮影
パイナップルパークで買い物をした後、いつものように食材を買い出して宿へ戻りました。この日はいつもより1時間ほど早く戻ったので、せっかくだから徒歩3分の海岸で夕日を眺めながらビールで乾杯しよう、ということになりました。海岸に着いてみると、残念ながら太陽は反対側に沈むため、ここから夕日は見えませんでした。それでも茜色に染まった夕方の海岸は、穏やかで心地よい時間が流れていました。

↑宿泊しているゲストハウスから海岸まで徒歩3分

↑みんなでカンパーイ!

再びゲストハウスに戻り、順番にシャワーを浴びて乾杯、その後いつものように宴会が始まるのでした。この日も適度に疲れていたようで、洗濯物をたたみに行ったついでにそのままベッドに潜り込みいつのまにか寝てしまいました。
【4日目 残波岬・ヘリオス酒造】
4日目、5時半起床、7時出発。気分は爽快。
この日は名護市内から1時間ほど南下したところにある残波岬に向かいます。残波岬は青い海に白い灯台が映える「沖縄の観光地です」といった感じの場所です。駐車場に車を停め整備された遊歩道を10分ほど歩いてから道を外れ下降ポイントに向かいます。下降ポイントを見つけるのが難しいようなのですがトシゾーさんの勧とヤマトさんのナイスアシストのおかげで迷うことなく到着することができました。

↑快適な遊歩道をしばらく歩きます

↑ヤマトさんのナイスアシストで無事下降地点へ

↑取りつきへは懸垂下降で行きます

↑私の1本目はZanpa Decsentでアップ、ここは問題なく登れました。

↑Cavityを登るイトさん(左)とZampa Crackを登るイデッチ(右)

↑Champaign Jams を登るトシゾーさん
私の2本目はZampa Crack。クラックが始まる中盤以降が核心部と思われ、背中に嫌な重力を感じます。ちょっと被っているってこと?こういうルートはガバが続いても先に腕が疲れてテンションしてしまうのがいつものパターン。どこかで力尽きるだろうけど落ちるのは嫌だから早めにテンションしようかな、と少々投げやりな気分になります。そうは言ってもホールドが良いのでジリジリと登っていくと、、、あれ!?終了点?あと身体一つ分くらいのところに終了点が見えました。せっかくここまで上がれたのなら行ってしまいたい。腕の力もまだ残ってる・・・最後の乗り越しでミスをしないように丁寧に上がってっと・・・やったー!登れちゃいました。これは嬉しい。

↑Zanpa Crackを登り切り思わず写真をおねだり

↑QさんもZanpa CrackをRP

↑モリッシーさんはSqueeze再登
私の3本目はSqueeze5.10b/cいつも登るグレードより少し高めですがせっかくなので行けるところまで行ってみようと思います。核心部分はだいたいわかっていたのですが、あとちょっと腕を引き付けておく力が足りませんでした。足ももっと良いところがあったのかな、力も技術も少しずつ足りなかったなと思いました。

↑せっかく沖縄まで来たのでSqueezeにも挑戦
このエリアは奥行き数メートルのところにルートが4~5本並んでいます。移動が楽なので回転が速く、みんな目標とするルートを登り尽くした頃、ヤマピーがおもむろにロープを運びながら「できなかったら残置で降りまーす」と言い残して「南シナ海の上で 5.12」にとりつきました。みんなが見守る中、マスターオンサイト!この日のクライミングを締めくくるのでした。

↑ヤマピー 「南シナ海の上で 5.12」 渾身の一撃

クライミング終了後、残波岬を後にしてちょっと時間が足りなくなりそうになりながら大急ぎで向かった先は本日の観光スポット「ヘリオス酒造」。幹線道路からほんの数分内陸に入った場所に位置していますが、敷地内は静かでやんばるの深い森の中に佇む酒造のような趣があります。

ここの酒造の泡盛は樽で寝かせる樽貯蔵泡盛だそう。こだわり抜いた専用のオーク樽で寝かせることで透明の泡盛がウイスキーのような琥珀色と風味に変わります。蔵の中なんとも言えない芳醇な香りが漂っています。

「100年の後も泡盛が楽しめる太平の世であってほしい。」そんな願いを込めて作られた100年樽の前で記念撮影。開封は75年後とのこと。75年後もこうやって楽しくクライミングと酒造めぐりができる平和な世の中であってほしいですね。

工場見学を終えた後のお楽しみは・・・。やっぱり試飲タイムです。まずはシークヮーサーホワイトエールから!香ばしいホワイトエールに爽やかなシークワーサーの酸味が心地よい。ドルフィン・ビアーの深濃いいテイストは苦手そうだったヤマピーもこのビールには感動したようで開口一番「これは美味しい!」の声。好きなビールが見つかって良かったね

次に私がオーダーしたのは「くら原酒18年」。ほとんどが無料で試飲できる中にあって600円の有料試飲になりますが、先ほどの蔵で感じた香りを確かめずにはいられません。オーク特有のバニラの甘さと香りが漂い、ほどよいとろみと豊かな味わいを感じました。いきなり一番良いものを試してしまったものだからもうこの1杯で満足。みんなは泡盛やウイスキー、ラムなどいろんな種類を試してほろ酔いの様子。まだこれから買い物と宿に戻って最後の晩餐があるのだけど大丈夫?

↑「くら18年」@19,800

↑通常運転の呑兵衛1号さん2号さん
この日も最後はスーパーへ買い出し、そして冷蔵庫に残っていたビールとヘリオス酒造で買い足したウイスキーなどを持ち寄り乾杯。最終日というだけあってみんな気合?が入っています。私もいつもより夜更かしするのでした。

↑最終日の宴、みんな気合が入っています

↑4日間の成果、というか証拠物件?
いよいよ明日は最終日、旅の締めくくりはどんな日になるのでしょうか。
後編へつづく by ikuko