県、聖平植生復元活動に参加して

 聖平・薊畑では、かって高山植物群落による「お花畑」が広がっており、特に聖平のニッコウキスゲを主とした「お花畑」は美しいと評判であった。
しかし、ニホンジカの採食圧により高山植物の衰退、さらには表土流出が発生し、現在は、平成14年以降に設置した防鹿柵内においてのみニッコウキスゲ等の開花が見られる状態となっている。
 今回は、この防鹿柵維持修繕のほか、植生の残る箇所に小型防鹿柵(花繊)を、現に植生が失われ土砂流出の恐れある箇所に伏工(ヤシマット)及び柵工(丸太)を施工し、自然植生の復元を図る目的で、7月15日(土)~17日(月)、総勢約30名で、聖平小屋を起点にして行われました。

7月15日、畑薙ダムの沼平駐車場に朝6時に集まり乗り合わせて聖岳登山口から登る。
私は椹島ロッジに前泊して、後発組と合流して、登山口を7時30分頃登り始めました。

聖平小屋に、それぞれお昼頃着き、午後から作業開始
ヘリで荷上げして有る資材を前に、段取りの説明
本日は、防鹿柵班と土砂流出伏工(ヤシマット)2班分けての作業
先ず積雪等で壊れた柵を撤去して、新たな柵の設置
植生保護の為、作業者は皆 地下足袋姿です

皆で手分けしての作業

こちらはヤシマット伏工班

2日目は・防鹿柵班 ・ヤシマット伏工班 ・前聖岳、奥聖岳の中間に有るお花畑のロープ柵の点検修理班の3班に分かれ、それぞれ作業に入る
私は、お花畑のロープ柵の点検修理班に入り、聖岳頂上を目指しました(6時頃出発)
ロープを張るための丸太を、各人数個づつザックに詰め込み、頂上のお花畑を目指す(富士山が中央上に見える)
天気には恵まれました

現地は、まだ残雪が多く残っていた

早速、点検作業に入る(10時前)

腐った杭を抜き、新しい杭を打ち込む
ロープを張り替え、作業終了(11時前)
作業終了して聖平に帰る
聖平小屋で・昼食休憩を取り、薊畑分技上部付近の花畑で、小型防鹿柵の設置作業

ヤシマット伏工班は最後の工程に入っていた

薊畑分技付近も、大分荒れているのが見える

自然植生復元も、まだまだ先のようですが、芽が出はじめたところが有ったのが救いとなりました

今回、聖平植生復元活動のボランティアに参加させていただきましたが、我々の作業が少しでも植生復元の手助けに成るよう祈るばかりです。
数年前から行って来たと思える土砂流出がまだ回復してない現状、お花畑は防鹿柵内だけしか、高山植物の開花が見られる状況等々、自然破壊が進んでいるように思いました。
 我々 山を愛する人種として、いつまでも美しい自然のままでいてもらいたいと思い、自分の出来る範囲のことは、しっかり守っていきたいと思いました。
以上(TN)