2022年10月1日～2日
久しぶりに秋晴れの良い天気となった10月最初の土日は、会恒例の月末クライミングで、秋の御在所へ！会からは総勢9名の大所帯で行ってきました。
朝4時半に静岡を出発し、新東名から伊勢湾道を経て、7時半頃には裏道登山道ゲート前へ。
今回もお世話になるのは日向小屋。半年ぶりにお会いするオヤジさんも元気そうで、息子さんと共に迎えてくれました。
クライミングに必要のない荷物は小屋へデポさせていただき、早速藤内壁へと出発！
いや～それにしても、すこぶる良い天気だ事！日射しはギラギラ＆気温も高めで、藤内小屋に着いた時点で、もう汗だくに。。。
今回、初めて御在所を訪れる新人の皆さんには、是非人気ルートの「前尾根」マルチを登ってもらおうと、その取り付きへと向かうと・・・
ナント！誰もいない！
快晴の土曜日に、前尾根の取付きがガラガラ状態だなんて！こんな日もあるのね～。超ラッキー！
予想に反してほぼ貸切！？という事で、早速登攀準備して、名古屋のハマさん＆8束さん組先行でクライムオン！写真は、9月に入会したばかりの新人8束さん。
続いて後続は、モリッシー（私）リードのセカンドに新人オハータさん、そしてサードはベテランのカトさん。
1ピッチ目のP7は、無難にノーマルルート（Ⅴ級）。
立ち木からのフェイスが初心者には難しいですが、少し壁左から登れば簡単に？越えられます。
2ピッチ目のP6は、クラック沿いの嫌らしいスラブ（5.9くらい？）。
1ピン目のボルトが遠くてリードは怖いですが、そこを越えて左の易しい？リッジ側へと抜けました。新人の皆さんからすると、このピッチがちょっとピリ辛？
続いて3ピッチ目のP5は、北谷側のノーマルルート（Ⅲ級）。
傾斜の緩い下部はフリーで登り、中間部から50mロープを目一杯伸ばしてピークの終了点へ。
P5のピークからは展望の良いリッジとなり、頭上には、これから登るP4にP3、そしてクライマックスのP2の櫓（ヤグラ）が現れます。
先行を行く8束さんも、サインはV？で楽しんでいる様子？
お次のP4は、凹角から上部にある右のクラックへと繋げて登って行きました。
クラックはハンドバチ効きですが、ジャミングできないとチョット大変かな～？
悪戦苦闘のオハータさんでしたが、何とか登ってP4ピークへ。
でもって、振り返ればこの景色！前尾根の醍醐味は、藤内壁や四日市の市街地を一望できる、このロケーションが素晴らしいところですよね！
私の後続は、イデッチ＆イッチー＆アリスさん組。
新人のイッチー＆アリスさんも順調に登ってきているようで、カメラを向けたら手を振ってくれました。
簡単なP3のピークを越えれば、いよいよクライマックス！最後の櫓へ！
櫓の名物？「便器」を手に取るオハータさんはマントル越えに苦労してましたが、そこを越えれば無事終了点へ。
カトさんも登って、モリッシー組、無事完登！・・・で、お約束の記念の1枚。
お疲れ様でした！
前回、前尾根に来た時は、時間切れで櫓まで辿り着けなかったというイデッチも、今回は無事、念願の櫓に取り付いて・・・
フォローのイッチー&アリスさんも、下にいるみんなに注目されつつ登っていけば・・・
イデッチ組も無事完登！素晴らしい！
陽はだいぶ傾いてしまいましたが、予定通り15時半には撤収する事ができました。
まさかの全ピッチ渋滞無しのほぼ貸切状態でしたので、自分たちのペースで登れたのが良かったかな～。
ずっと陽が当たって暑かった前尾根から下山し、喉カラカラになって日向小屋へと戻れば、呑兵衛はお待ちかねの時間！
全員揃って、トシゾーさんの音頭で、先ずはビヤーで乾杯！この最初の一杯が、喉に染みて旨いのなんの～！
小屋の夕飯は、トンカツに煮物、それと大量のおでん。いつもいつも、美味しい食事をありがとうございます！
そして、それを肴に日本酒へ。M野さんからは高知の四万十の酒蔵「無手無冠」の純米酒に、私は飛騨、渡辺酒造の「蓬莱 純米大吟醸無濾過原酒」を持参。
今回大好評だったのが、北海道遠征でイデッチが買ってきてくれた、ニッカウィスキーの「アップルワイン」でしょう！
アルコール度数は22度もあるので、炭酸で割れば口当たりがさら良くなり、普段お酒を呑まないというイッチーやアリスさんからも大絶賛でした。
明日も朝から登るので、お酒の量も程々？にして、22時頃には就寝。。。
翌朝・・・
昨晩も、お酒をよく呑んだおかげで、朝まで爆睡。暑くも無く寒くも無く、この季節はホント過ごしやすいのが良いですね～！
少し頭がフラフラしますが、朝食もしっかり食って、朝7時前には小屋を出発。
2日目は、全員揃って「一の壁」へ。朝から天気はピーカンの快晴で、2日目もクライミング日和！
前日は、ほぼ貸切だった前尾根も、既に何パーティーか取り付いておりました。
昨日全員で登ったのは、大正解だったかも？
今日の私（モリッシー）のパートナーは、期待の新人アリスさん。朝一は、一緒にⅣ級+の「3ルート」と、Ⅴ級の「左ルート」を登りました。
相変わらず、ボルト間隔はランナウトしていてリードは怖いですが、フォローのアリスさんは快適？無事ノーテンでトップアウト。
「中尾根バットレス」を見れば、トシゾーさんとテルミンが、3ピッチの終了点に辿り着いているところでした。今日は「カリフォルニアドリーミング」の全ピッチを登るのだとか・・・。
「怖いもの見たさに、あそこへ登ってみる？」と、私がアリスさんを誘ってみると「行ってみたい！」との前向きな発言！
・・・という事で、私達も早速「中尾根バットレス」を登ってみる事に。
1ピッチ目は、左のヌレヌレ染み出しスタート。
靴が濡れるので、1ピン目のクリップがまた滑りそうで、怖くて思わずA0。
核心のカンテからカチを取りに行くところも、落ちる寸前にヌンチャク握ってしまいました。だって、怖いんですもん！
2ピッチ目は、1ピッチ目終了点の頭上にあるハング越えからのスタート。
「ウィンドサーファー（10b）」の直上ラインを登ってみようかと思いきや、やっぱり悪い！ここも恐怖心が出てA0し・・・結局「カリフォルニアドリーミング」のラインになってしまいますた。。。
だって、怖いんですもん！
さて、核心の「カリフォルニアドリーミング」3ピッチ目。過去2回とも必ず落ちているピッチです。・・・で、やっぱり核心部は痛恨のフォールで、またまた恐怖心が出てしまって、A0通過。グレードは10aと言いますが、絶対10cはあるって！
最後の最後のトラバースも悪いですが、無事3ピッチ目の終了点へ。アリスさん、こわ楽し過ぎて感激された様子？
私が落ちたところは、A0もしくはゴボウで上がって来てくれましたが、完登できれば「何でもアリのアリスさん」でいいんです！
スッパリと切れ落ちた右手には、今回も行けなかった中尾根の「P4展望台」と「P3ツルム」。「モンキーフェイス」や「モンキーバック」にも、いつか行ってみたいな～。
「カリフォルニアドリーミング」の全ピッチを終えて、懸垂下降で降りてきたトシゾーさん＆テルミンとも、タイミングよく3ピッチ目の終了点で合流し、60mロープ同士を繋げて、1ピッチで降りることができました！
大滑り台を懸垂下降していく、アリスさんをパチリ。懸垂もだいぶ慣れてきたかな？
一の壁に戻ると、ちょうどM野さんが「左ルート？」を登っているところでした。
8束さんは、果敢にも「2ルート」をリードで登って、無事RP！トップロープとリードじゃ～、全然緊張感が違うでしょ？
イデッチ＆イッチー組は「1ルート」へ。浮石が多いとの事？
トシゾーさんは「宇宙遊泳（5.10b）」のオンサイトトライ！
一の壁はピッチがメチャ長いし何だかんだ結構登ったので、だいぶ皆さんお疲れモードとなり、14時過ぎには撤収しました。
お世話になった日向小屋のオヤジさんに「また来ます～」と挨拶し、湯の山温泉の「希望荘」にも寄りつつ静岡へと帰りました。
2日間ともちょっと暑かったですが、すこぶる快晴なのに何故か？それ程混んでもおらず、会の新人の皆さんにも十分楽しんでもらえた？今回の御在所クライミングでありました。
御在所は年中楽しませてくれる良い所、次回は是非、冬のアイスの時期に行ってみましょう！ By モリッシー