コロナ禍による緊急事態宣言以降、休業を余儀なくされていた八ヶ岳の赤岳鉱泉が、8月1日から営業を再開させる!と言うことから、イデッチ&ツッキー&私、モリッシーの3人で、夏の八ヶ岳アルパインに行ってきました。
赤岳鉱泉は、登山者のほとんどが、テント泊で来られている状況なので、この日のテント場は、今まで見たことの無い程のテント村となっていました。
この日は到着が遅かったので、夕飯も急いで食べて、呑む方も程々の量?にして、21時前には寝床へ。
翌朝、4時起床。
小屋のベンチでゆっくり朝食を済ませて、5時半には大同心へと出発。
大同心沢に入って尾根に取り付き、急登をへいこら登って行きます。
右手には、朝日を浴びた赤岳と阿弥陀岳。いや~素晴らしいクライミング日和となりました!
テント場を出発して、1時間弱で大同心の基部へ。
八ヶ岳アルパインの中でも最もメジャーなルート、既に取り付いているパーティーがいるのでは?と思いきや、全く声がしない・・・
よく見れば・・・壁にも基部にも誰もいない!なんと一番乗り、ラッキー!
待ちが無いということは、自分たちのペースで伸び伸びと、登れるっていうことが良いですね。
1~4ピッチは私リードで登って、最後の核心5ピッチ目は、ツッキーに登ってもらうことに。
その1ピッチ目、薄被りのハングがありますが、ガバガバで簡単。
2ピッチ目は、凹角のつるつるスラブの通過が難しく、A0越え。唯一フリーでは難しい所かも?
3,4ピッチ目は難しくはありませんが、浮石(しかもデカい)が多く注意が必要。
ホールド&スタンスは大丈夫か?確認しながら登って行きます。
イデッチも、でかい浮石に触れ「怖え~」を連発。
順調に登って、4ピッチ目終了点のあるドーム下のバンドへ。それにしても、すこぶるこの景色!
コロナ自粛というのもあるかもしれませんが、休日の晴れた日に、雲稜が貸切状態だなんて・・・こんな事もあるんですね~。
最後の5ピッチ目は、お約束通りツッキーがリード。
このピッチはハーケンではなく、ペツルのハンガーボルトが打たれているので、精神的に安心です。
最後のハングもノーテンで越え、無事オンサイトで登りきりました。やるな~
私とイデッチも登って「大同心の頭」に全員揃えば、恒例のハイチーズ!
横岳の山頂には大勢のギャラリー。最後の5ピッチ目は、登っている姿が山頂から丸見えなんですね~。
腹は空いたし喉もカラカラ、少し一服して時計を見れば・・・ナント、まだ9時半!
このまま下山するのはもったいないので、初めてここを訪れているツッキーの希望で、お隣の「小同心」も登ってみることに。
大同心のドームを懸垂下降し、ルンゼを歩いて降りて、小同心へと向かいます。振り返って大同心の様相。
雲稜に1パーティー、そして南陵には1パーティー取り付いているのが確認できました。
前方に小同心。こちらも全くクライマーの声がせず、基部も壁にも誰もおらずで貸切でした!
私にとっては、5年前に登ったクライミング教室以来の「小同心クラック」。
その時は、オールリードで登らさせていただきましたが、今回はツッキーにオールリードで登ってもらうことに。
1ピッチ目は、ガバガバで傾斜もないので簡単ですが、プロテクションが取れないのでちょっと怖い・・・
2ピッチ目以降は、凹角が狭まってチムニーっぽくなりますが、ホールド&スタンス豊富で快適。
2ピッチ目を登るセカンドのイデッチ。
左に見えるは、先ほど登った大同心。なかなかの高度感!
3ピッチ目は、途中のテラスを越えて、一気にピークの「頭」まで登ってもらいました。
50mロープが一杯になる寸前でしたが、ギリギリセーフ。フォローのイデッチと私も登って・・・
無事、小同心の頭へ。「めっちゃ、楽しいっす!」連発のツッキー。だいぶ、マルチのリードも慣れてきたかな?
左手に見えるは、大同心とバックの山は硫黄岳。
振り返って、小同心の頭。ここからは、念のためコンテで横岳山頂に向かいます。
そして、大勢の登山者がいる山頂へ!
メジャーな2つのアルパインルートも貸切だったおかげで、午前中いっぱいで登りきる事ができました。
「コマクサ」の花はもう終盤でしたが、まだチラホラと。
「チシマギキョウ」に
「タカネツメクサ」は至る所に。
帰りは硫黄岳経由、花を見ながらの稜線歩きは良いですね~。
可愛らしい姉妹の女の子から「こんにちは~」と、にこやかに挨拶されつつ、速攻で下って13時半前には、赤岳鉱泉へ下山しました。
八ヶ岳といえば、このところ冬しか訪れていませんでしたが、久しぶりに夏の八ヶ岳を満喫できた1日でした。
やっぱり、アルパインクライミングは、これぞ山登り!って感じがして楽しいですね!
まだまだ先の見えないコロナ禍の世の中ではありますが、大好きな赤岳鉱泉が、また今まで通りの営業状態に復活し、名物のステーキが食べられる日が早く来る事を、切に願うばかりです。
by モリッシー