10日11日の1泊2日で、北岳バットレス4尾根を登りました。今回は2パーティ6名、二人の新人YJMさんFJTさん(小同心クラックのメンバーです)、TKIさん、事務局長、TKMさん(他会ながらなんと県連理事長さまであるぞ!)、そしてトコロ(そういえば、俺、会長だっけ)。まてよ、ここまで書いて気が付いた。これは会社で言えば、新人社員が突然社長に誘われて旅行に行ったらそこへ筆頭株主の会長が来て、ついでに親会社の社長まで来たようなものだ。二人にとっては、光栄といえば実に光栄な山行である。事務局長の家に行って、初めは私の車で行こうと思っていたのだが、彼がここに車を置いて荷物をこっちに移してと走る気満々なのでそれに従った。
初日、朝9時に静岡を出て芦安へ。それからタクシーで広河原に13:30到着です。タクシーは11台が行ったり来たりしているので、そのうち来るでしょうということだった。
二俣を目指して出発したが、夏山ほど暑くはないだけであって、歩き始めると汗まみれになる。湿度は高い。
翌朝、起床は3:45。今日は下部岸壁はbガリー登る。左に進みがれたCガリーを渡ってガリーっぽいところを登って4尾根のテラス。そこからクライミングが始まる。
しかし、この写真bガリーを登るにしてはそのbガリーが写っていないというのはどういうわけだ。この手前の草の尾根は一体どこの尾根だ?う~む、おかしい・・・ということがわかる人にはわかってしまう。真っ暗の中をヘッデンで歩いて来たら沢を一つ間違えてしまった。仕方ないので、岩壁に沿ってbガリーに移動した。
「この赤い新鮮なシミは何だ…縁起でもないものを見てしまった」と彼は岩を指さして言うのだった。ここは、落石が多いことで知られている場所だ。そういえば、先週は隣の3尾根で遭難があったばかりだ。
しばらく見ないうちに、bガリの壁も小さくなってしまったようだ。下部岸壁を2Pでぬけます。途中ランナウトしますが、落ちるような壁ではありません。問題は、浮いている石です、慎重に。
実を言うと、この6人パーティ、バットレス経験者は私トコロのみで、5人は初バットレスである。
どう見ても実力以上に雰囲気の出ている、この写真に対して「俺が手を振っているところをなぜ取らない」とケチをつけてきた。仕方なくもう一枚撮ることにした。
この写真の様子はまるで「あんた、俺をしっかり確保してる?頼むよ」とか言ってるような気がしてならない。
このピッチ、ちょっとしたトラブルがこの後発生し時間を食ってしまった。それを切り抜けて次はトラバースピッチです。
最後にチムニーを登って4尾根は終わりました。次のYJMパーティをハイマツのあるテラスで待ちながら時間がかかったなぁ、と思いました。次のパーティが終わった時、午後2時45分、2~3時間ほど余計にかかった。タクシーに間に合うか、う~ん、・・・・。
林道は18:30に締まるのでタクシーは18時ころまで残っているだろうと思っていた。頑張って下りればセーフだと思って下っていきました。下山速度に違いがあり、途中で勤労者3名の明日仕事組と非勤労者毎日おおむね日曜日組に分かれて下山。仕事がなければ広河原までゆっくり下って1泊して明日帰ればいい、というわけだ。これができるのは、朝車が入れ替わったからだ。う~ん、ついてるなぁ…。ヘロヘロになって広河原に着いたら、タクシーはいない!16:20が最終。しかし、我々より少し前に下山したトレランの人がタクシーを呼んでそれがやがて到着するという。うまいこと便乗して、芦安駐車場に返った。う~ん、ついてるなぁ・・・。タクシー代7000円を4人で2000円ずつにして、1000円は往復2時間の仕事をすることになった運転手さんへのチップとなったのだった。トレランの人は7000円が我々3人が来たので2000円になってラッキー。我々は広河原に足止めになる寸前、2000円で明日仕事に出ることができる。運ちゃんは1000円のチップ。三方よし、ということですよ。
神様はいつでも僕を見捨てない!
ところで、バットレスを1泊2日でやるには、12時には下山を始めないと帰ってこれなくなることがわかった。16:20最終だから、16時には下りたい。となると、4時間で主稜線から降りる足で12時下山が必要になる。これはけっこうハードルが高いな。
(トコロ)