クライミング講習会 2024 in 鷲頭パステルウォール

10月20日は、静岡県勤労者山岳連盟主催のクライミング講習会が行われ、静岡労山からは講師役を含め、総勢8名で行ってきました・・・が!ところが、どっこい!?

当日の朝は、車のワイパーがフル稼働!!雨雲レーダーを見れば、講習会場となっている沼津の鷲頭山方面には帯状の雨雲が流れていて、既に雨降りになってるし・・・これって、果たして大丈夫なの~?

で、9時半過ぎに所定の駐車場へ到着するも、やっぱり無情にも雨がザーザー・・・☔
雨雲レーダーによると11時頃には止みそうですが、カッチンさんが「待っててもしょんねーから行くぞ!」と言う合図で、渋々傘を取り出して岩場へと行く事に。

その講習会場というのは、鷲頭の「パステルウォール」。そして、今回のメイン講師を担当いただくのは、このパステルウォールを開拓された三島労山のタカラーさんであります。
タカラーさんは既に朝早くから到着されていて、私達の荷物置き場用にタープを張ってくれていたのでありました。ありがとーございます!

だいぶ雨が降ったので、パステルウォールもペンシルウォールもビショビショか?と思いきや、意外にも、あまり濡れていないようで一安心。
岩場の上にある立ち木の葉っぱが雨避けとなり、岩場が濡れるのを防いでくれるよう・・・?

参加者が全員そろったところで、タカラーさんの開会のご挨拶から始まり・・・

今回の講習で、参加者から一番要望があったのが、懸垂下降時のバックアップの取り方。先ずは、タカラーさんがバックアップの取り方を、詳しく説明しながら実演してくれました。
また、懸垂下降でロープを連結する際の結び方は「オーバーハンドノット」。末端から結び目までの長さを30cm以上にするのと、必ずロープをキッチリ締める事が必要ですね!キッチリ締めないとロープがクルクル反転し始め、末端の長さがどんどん減って、あげくの果てには結び目が解けるという恐ろしい事態になります・・・という説明をしてくれました。

で、各山岳会ごとに別れて、講習者もバックアップを取っての懸垂下降を体験。バックアップの取り方は「マッシャー結び」が基本ですが、「クレムハイスト」でも良いかと思います。

懸垂下降した後は、ロープがスタックして回収不能となった場合を想定しての登り返しの練習。ここも「クレムハイスト」で、管付きビナと2本のロープを合わせてグルグル巻いて、スリングでハーネスと連結します。スリングの長さは、手を伸ばした時にテンションがかかるくらいに調整・・・これでアッセンダー(登高器)が完成!
ロープに結んだ管付きビナを、手で持ち上げながら登って行きます。下にはロープを支える人が必要ですね。

マルチピッチのリード経験がないという新人の山ピー君は、マルチの終了点構築についてトシゾーさんからレクチャーを受けていました。

タッチャン、イッチー&アリサさんには、ATCを使用した1/3システムの構築方法についてレクチャー。
ビナが沢山あれば、1/5にすることもできます・・・しっかり覚えた?

ベテランのヒロさんは、ルーフやハングのルートから落ちて、宙づりになった場合を想定しての登り返しを練習。足で踏ん張ると同時にATCで体を持ち上げるので、なかなか体力使いますね!

その他には、リードビレイ時のテンションの仕方や、終了点での結び替え手順の確認もやり・・・

説明が一通り終わったら、岩に登りたくてウズウズしていた山ピー君が「The Dagger(5.10b)」に取付き、見事オンサイト成功!やるな~

タカラーさんが、クレヨンウォールの右端に新たなルート(5.10cくらい?)を開拓したとの事なので、そのお披露目も。

最後は、県連ボスのT本さんの講評挨拶で〆、全員で記念撮影して講習会は無事終了。タカラーさん他、参加された皆さん、お疲れさまでした!

今回、初めて県連主催のクライミング講習をやりましたが、私は講師という立場でありながらも、いろいろ勉強にもなりました。分かっていたつもりが、古い技術で間違っていた・・・なーんて事もあるので、そこはしっかり基本的な登攀技術を体で覚えて、安全にクライミングしたいですね! By モリッシー