2012年5月4・5日 中央アルプス宝剣岳(2831m)・三ノ沢岳(2848.5m)
天気予報が悪いので穂高行きを止め、急遽中央アルプスにした。
4日11時頃から登り始めた。千畳敷の雪は結構な量だ。乗越への急登はトレールがあるので楽だがしんどい。夏道と違って滑り落ちそうだ。天候は曇天。途中安全指導のおっさんが注意を呼びかけてくれる。1時間ほどで乗越を越え、すぐ宝剣山荘。ここに泊まるが一休みして木曾駒に向かった。中岳を経て木曽駒へはそれほどのアルバイトではない。広い尾根だ。頂上で遊んでいるうちにポツポツとみぞれみたいなものが降ってきてすぐ雪となり本降りとなった。ザックに積もってきた。明日が思いやられるがまあなるようになれ。
小屋もきれいだが夕食のメニューも良かった。主人一人で作っているようだった。客は25人くらい。浜松から来た人と親しく話した(ほとんど相手がしゃべったが)。
5日、よく眠れた。窓からはうす曇で強風の様子が伺われた。テントが大きく揺れている。この日も行程はたいしたことはないのでのんびり仕度。朝食前に伊那前岳へ。
すっかり晴れた。E夫さんの先導で強風の中を登ったが吹き飛ばされそうで、何度も耐風姿勢。私よりも体重が軽い人がよく歩くなあと感心しながら前を行くM子を見ながら頂上着。
今日の行程、宝剣と三ノ沢岳が見える。積雪の宝剣への不安もあるし、三ノ沢岳は雪煙がたなびいている。ああどうしよう。
いい朝食を8時に済ませた。ハーネスを着け宝剣の急斜面の登りにかかった。風は収まった。ベテランE夫さんがトップでサルのようにスムーズに登りザイル確保、私たちはアンザイレンしてピッケルとアイゼンをフルに蹴りこんでほかの事を考える暇なし、下を見るとそのまま奈落のそこだ。
何とかすべることなく頂上着。やったー!
宝剣の反対側の下山路は雪もだいぶ溶けていたが、何しろ危険な岩稜地帯、アンザイレンははずさず三ノ沢岳分岐まで来た。
やれやれだが、またこれから悩みのナイフリッジがある。安全監視員に注意されたところだ。ザイルをはずし三ノ沢岳に向かった。夏でも縦走路から外れているため、訪れる人は少ない。行きたいと思ってたところ。トレールはない。一旦下ったあとがナイフだ。それを慎重に越え、わずかなトレールが見えたためそれを利用、尾根を回りこんで、頂上に二回ほどだまされ、12時半ころ着いた。白山、御岳、南アルプス、空木の山々の展望。
帰りも慎重。極楽平を経て予定通り帰ることができた。ロープウェイ駅で白馬岳で数人が遭難したことを知らされた。
E夫さんなしでは体験できない山行だった。
登山者 E夫 M子 S美 H男(文)