南アルプス・尾白川本谷遡行~甲斐駒ヶ岳その③

六合石室~甲斐駒ヶ岳



夜半までの風雨はおさまり、朝方には星が見えるほどに天気は回復しました。
天気予報通り今日は快晴のようです。
4時起床、5時半には出発します。



石室から見える仙丈ヶ岳の綺麗なこと!甲斐駒が仙丈ヶ岳に影を延ばします。



昨日と打って変わって青空快晴です!やっぱり山は天気が良くないと気分が盛り上がりません。
四年前に石室から黒戸尾根経由で下山している為、大体のコースタイムが分かるので安心です。
唯一の鎖場もクライミングをやっている為楽しんで登れます。嫁とGさんは何故か難しい方へ・・・



途中振り返れば、昨日登ってきた尾白川本谷が眼下に。
四年前に歩いた日向八丁尾根、そして今年の目標の鋸岳が見えます。



そして遙か遠くには、今年のGWに行った槍ヶ岳が遠望出来ます。
Gさんの演出で空を見上げる三人。三人とも見ている方向がバラバラでおかしいけど
中々良い写真が撮れました。



沢の中ではあまり見ることが出来なかった花たちも稜線では沢山咲いていました。
沢山群生していた「ミヤマキンバイ」



花が終わった時期にしか見たことがないので疑問ですが、恐らく「チングルマ」



山頂直下に咲いていた「ハクサンイチゲ」



そして待ちに待った甲斐駒山頂~!
やっぱり沢からその頂きに詰めるというのが最高に気持ち良いですね。青空快晴で申し分なし!
ただやっぱり百名山だけあって人が多すぎます。何故か犬を連れて登ってきている人も・・・
当初の予定では六合石室から日向八丁尾根を下山する予定でしたが、天気の悪さと本谷遡行の疲れで、
さすがに藪山に突っ込む元気はありませんでした。



沢でこの青空快晴なら良かったんだけどな~と思いつつも「終わり良しならすべて良し!」
甲斐駒が笑いかけてくれているような天気なので良いか!
いつか登攀してみたい摩利支天南山稜。グレード的には低いですが、今では訪れる人も少なく、
残置もボロボロでしょう。そんな壁を登ってみたい!グレードが高くてボロボロなら無理ですが・・・



七丈のテン場に一株だけ咲いていた「ヨツバシオガマ」



この山域の藪山に入るとすさまじい藪で天敵の「シャクナゲ」も綺麗な花を咲かせていました。



秋には赤い実を付ける「ゴゼンタチバナ」も花を咲かせていました。



Tさんが怖がっていた刃渡りも問題なく通過。でも春先にここから落ちて死亡した人がいるので、
雪がある時期は怖いのかも。



下山途中でGさんと嫁が膝に痛みを感じ速く下りることが出来ないとのことなので、
二人にはゆっくり歩いてもらい、自分とTさんの二人は日向山駐車場まで車を取りに
行かなくてはならないので別で下山します。
Tさんはトレランをやっていて今回もトレランシューズなので速い速い!
コースタイムをだいぶ縮めて山頂から四時間で下りてきてしまいました。
しかし、竹宇の駐車場から日向山駐車場までの登りが辛い!!空荷でもしんどかったです。
ようやく着いた車の前で記念撮影。Tさんは息も絶え絶え、自分のギャグにも笑ってくれませんでした。



竹宇の駐車場の戻ると少し前に嫁とGさんが到着した所でした。
いつもの「おじろ」でくつろぎ
手打ちそばに山菜そば、サービスで「もろきゅう」やら梅昆布まで出してくれました。
ここのおばちゃんは気さくで面白い!



いつもの尾白の湯に行くと渋滞の列。
恐らく天気が良いので親子で水浴びをしに遊びに来たのではないのでしょうか?
待っていられないので胃腸の湯「鈴木旅館」に向かいます。
ここは貸し切り!ゆっくりと温めの湯に浸かり帰途に着きました。

今回は本当に充実した山行を行うことが出来ました。
これも頼もしいGさんTさん、そして嫁のお陰だと感謝しています。
青空快晴で気温ももっと高ければ絶好の沢日和だったのですが、天気ばかりはしょうがないですね・・・
この天気のせいか、尾白川本谷、黄蓮谷とも人は入っていないようでした。
この山域の沢はスケールがでかく、白い岩肌が秋田美人のように微笑んでくれます。
もっとこの山域の沢を歩きたくなりました。
次の目標!?「シレイ沢」も良いですが、やっぱり「黄蓮谷」かな~でも離山から地蔵岳にも行ってみたい・・・探求心が止むことはありませんね。

おわり。
投稿者・トシゾー