南アルプス深南部蕎麦粒山~房子山~黒法師岳~前黒法師岳縦走

2009年11月3日(日)~5日(火)

T坂・原D・M月

3日(火)晴れ 12時静岡市発。川根本町経由寸又峡へ。
三連休紅葉刈りの為か行き交う車も他県ナンバーをかなり見かける。
途中3回程ガードマンの交通規制に合う。寸又峡温泉に車一台をデポして戻り今夜の宿泊地、山犬の段山小屋に17時着く。
早速明日からの健闘を誓いキムチ鍋で乾杯。飲むほどに出来上がった。寝る時にはデレデレでシュラフになかなかモグリ込めず海老の様にバタバタしていた人は誰か。

4日(水)快晴 昨夜のキムチ鍋にご飯を入れおじやで朝食。
6:20出発 はじめから登らないと面白くない、と蕎麦粒山から登り始めた。
空気が冷えていて気持ちがいい。7:05山頂に着き、左下に昨日車で来た林道を見る。
一度下り五樽沢コル。登山道の脇には所々で竹の花を見る。登り返して高塚山分岐三ツ合いに着く。
ここまで道は整備されていた。今回のコースは半円を描くように回るので、最終の前黒法師まで良く見える。

ここから緊張、地図で見るよりは痩せたコブが三ッ四ッあるノコギリ尾根を通過。

10:05千石沢コルに着く。普通は下の林道を使って一時間半程で此処まで来れるようだ。
広々とした千石平、鋸山を通過し、刈り掃われた様な笹原(竹の花が咲き笹枯れ現象を起こしたようだ)歩きやすい道ゆっくり。
遠くから見たときにはなだらかな山容も来ると上下が結構多い。

紅葉した木々、遠望の深南部を楽しみながら13:20房子山に着いた。道はここまでは割りとはっきりとしている。
この後尾根も広くなり荒れた倒木帯にでる。いよいよ深南部らしくなりルートハンティングに苦労する。天気がいいからそれでも楽だ。倒木帯を抜けると膝丈位の小笹中に鹿道が縦横に走り、鹿さんごめんよ。

いくつかのピークを乗り越えた後「最南の2000メートル」の看板があった。その後「バラ谷の頭」15:20。2年ぶりだ。

急な凍ったガレ淵を慎重に下って水場となる。水標識が落ちそうなので直しておいた。
各々2、3リットル汲んでテン場探しだ。先回のところより少し上の平らなところで張った。
ここからは静岡、焼津 金谷らしき方面の灯りが良く見える。
また酒から始まり今夜はモチ入りラーメンだ。

5日(火)晴れ薄曇り 5時半頃起きるとあたりに鹿の気配。一定の距離を置きこちらの動静を見ている。
時間は十分あるので今日もゆっくりだ。7時発。黒法師への登りは相変わらずきつく笹を掴んでの登りだ。8時、頂上着。
かつて暗かった頂上は、酸性雨に侵され多くが枯れて明るくなっている。前黒法師への尾根道は東方向、古い標識に導かれ、大木にところどころに書いてある○が頼りだ。
急坂を下り尾根をはずさないよう木をすかし、方向を定める。大下りは終わりやせ尾根に入ればその点は安心。下に放棄された南アルプス稜線林道が通っているのが見える。

やがて急角度に左に方向転換して二つ山にかかる。二つ目の頂上は草が満遍なく生え、いい頂上だ。
テントにはもってこいだ。この後下りだからゆっくりと快適な頂上を楽しんだ。

 前黒法師との鞍部へは緩やかな下りで魅力的な森がある。太古から手付けず、太く根が盛り上がり森の妖精やデイズニーの動物たちが踊りながら出てくるような森だ。恐竜の背のような倒木もある。楽しそうだが、熊のマーキングがたくさんある。

広いヘリポートと呼ばれているところに出た。10:40
しばらく休み、林野庁の林道デタラメ工事に憤りながら前黒への登りに入った。
最後の登りと思ってがんばったが、山がなかなか大きい。気温もだいぶ冷えてきた。○時頂上着。
みかんを頬張り早々と降りる。
寸又峡寄りの登山道はピンク印がベタベタだ。眺めのいいところ、紅葉で赤みいっぱいの朝日岳が正面で、堂々としている。
大間川からの林道を横切り、湯山集落跡を過ぎたところで杉の大木が付近の木を道ずれに倒れ、道をふさいでいる。急なところなので這這の体で抜け出した。その付近の道は崩壊に向かっている。15:40大間ダム上林道着。

ここからまた山犬の段に車をとりに行ったときには日はとっぷりと暮れていた。この夜も誰かが小屋に泊まっているようだった。