北海道 幌尻岳・羅臼岳・後方羊蹄山

2012年6月15日(金)~17日(日) 

北海道 幌尻岳(2053)・羅臼岳(1660)・後方羊蹄山(1898)

S男S子N介 ()H男

7/3(火)静岡空港 空港の気象が悪く「ANA781便は上空にて旋回待機しています。遅れあるいは欠航することがありますのであらかじめご連絡します。」これでは今後の予定がめちゃめちゃになってしまう。心配したが、無事着陸。客を乗せ、千歳に向け離陸。

7/4()晴天。レンタカーで千歳市から幌尻岳の玄関、豊糠山荘へ2時間。山あいの盆地部落にある廃校の小学校が山荘だった。宿泊も出来る。百名山中最も行きにくい山、幌尻岳。手続きし、最近熊を見かけたとのことで用心に爆竹を渡される。1000発のシャトルバスでゲートに1100着。

 

 
 
熊の鈴をつけてここから徒歩。なるほど熊のおおきな糞がたくさんある。取水場1338。取水場を過ぎると道は本格的山道。すぐ渡渉がある。水量はまあまあ、きれいな谷川だ。あらかじめ用意したフェルトの沢靴で難なく渡った。このきれいな谷の渡渉が十数回。深いところで膝上だ。岩の横ばいが3,4回。鎖が付いている。
 
3時間後顔を上げると幌尻山荘があった。1600着。早速外で持参の夕食の準備。本日の私のメニューはカレーだ。山荘唯一の販売品ビール350mL700円。今まで買った値段の最高記録。小規模の水力発電、1930には消灯である。
 
 

7/5()500山荘発。木々の中の急登を行く。やがて尾根道となり、きれいな花が見え始め、潅木帯となって命の水というところに着いた。水はちょろちょろ。もう一息登って道はなだらかになり、展望が開き、お花畑となった。雪も少々残っている。今日の縦走の峰々が遠望でき、絶好の開花時期。時間をかけ眺めながらゆっくりと登った。

 

幌尻岳頂上845着。30分遊んで次の戸蔦別岳に向かった。

 
遠雷が鳴っている。這松の中の道はあまり人が通っていない。
熊が多いという七ツ沼、そこを見下ろすところで熊がいないか不安になって雪の中の黒点を探した。大丈夫。
縦走路は沼に向って大下り。そして上り下りを繰り返し、最後の登り戸蔦別岳1959mの急登を20分。
 
1123分頂上着。昼食。
1150さあ下山。下り始めてすぐ雨が降り始めた。
雷も鳴って本降りとなってきたのでカッパを着た。縦走路から分かれ、地図にある山荘への下山地点には標識がない。それらしき踏み跡を降りた。
急下り。ここも熊の出没注意と書いてある。鈴に加え声を出して、滑りながら降りた。雨が小降りになった頃雪のある沢に下りた。渡渉2,3回があるという。沢とブッシュの中の悪路となり、ルートファインディングが忙しい。沢は増水し音を立てている。途切れ途切れの赤布とケルンを頼りに何とか山荘に1500着いた。また700円のビール。うまい!
 

7/6()増水が気になってあまり眠れなかった。それでも沢の音は昨夜より静かになった。340山荘発。北海道の朝は早い。スワミベルトを着け、ザックの上にロープを置き、出発。水は治まった。しかももう澄んできている。8時のシャトルバスに乗らなければならないのでサツサと沢を下った。715バス発着所着。
この日は知床までの移動日だ。1700ウトロの民宿に着いた。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
7/7()羅臼岳登山。宿で朝食弁当を作ってもらい530「ホテル地の涯」脇から登山開始。霧があり、湿度は高い。このルートの看板には蜂の巣が多いので熊が多いのだと書いてある。鈴をがんがん鳴らし歩いた。道はなだらか。急登のところはあまりない。大きな雪渓があったがアイゼンを着けないでも大丈夫。900羅臼平、大勢休んでいる。90度方角を変え、頂上へ向う。途中おいしい水を二杯、また雪渓。急登で鋭角に切れた岩の間を縫うように頂上に達した。1000着。30人くらいが休んでいた。青空は出ていて陽もあるが展望がない。期待の国後等北方領土は見えない。
 
1040下山。下りの雪渓はアイゼンを着けた。がんがん飛ばし1345麓着。その飛ばしように質問が来た。「あなた方は平均年齢いくつ?」「70ウン歳。」そうです、○○さんは77歳。奥さんは71歳。歳相応の歩き方ではない。麓には無料の天然温泉がある。もちろん入浴。男女混浴。年の差がかなりありそうな美人の奥さんを連れた夫婦が入浴していた。うらやましい。
この日は民宿連泊。
 

7/8()朝食までの間に国後島を見ようと羅臼峠に行った。
出た!熊が。
車の直前に大きな熊。急ブレーキ。熊は一旦車をやり過ごすようなそぶりをしたが、我々のすぐ前を悠々と道路を横切り林に消えていった。もう熊に会ったから、国後はいいや、それでも峠まで行ったがやはり島ははっきりとは見えなかった。霧が晴れると昨日の頂上が見えた。
朝食後早々と出発した。倶知安までの長距離移動だ。意外と早く着きそうなので小樽市を見物。大きな羊蹄山が聳え1700倶知安着。素泊まりのペンションは一泊2800円。
 
 

7/9()後方羊蹄山(シリベシ)倶知安コース登山口515発。霧雨。三合目位まで外界の倶知安の町が見えていたがその後は霧の中。ひたすら登った。ツアーの人たちも大勢登っている。60歳くらいのおばちゃんが多い。9合目を過ぎてお花畑が広がった。

 
写真を撮りながら、やがて火口の淵らしい平坦なルートを行く。火口がガスに埋まっているので深さなどわからない。火口を半周したか頂上に着いた。9351015下山。すべりに注意しながら1313無事下山。
今回の登山はこれにて完了。
この日は室蘭、苫小牧を経て千歳市へ帰り、レンタカーを返し、ビジネスホテル泊。
 
7/10()朝のANAで静岡空港へ。1万mから佐渡全景、北アルプス、焼岳などが雲の間に見えた。
すべて組んだ予定通りにできた山旅だった。