沢口沢(シャクシ沢とも呼ばれているようです。)の岩場は80年~90年代に登られておりましたが、岩場のスケールが小さく岩もすぐに苔まみれになってしまう為か忘れ去られた岩場でした。
数年前に会の会長が再開拓&リボルトし始めたのをきっかけに自分もこの岩場には何回も訪れていましたがブログで公開するべきか考えていました。
しかし開拓クライマーのニールさんがこの周辺の岩場を開拓し、掃除してくれボルトも打ってくれたので今回公開することにしました。※この岩場に関する注意点※
①林道終点はワサビ農家の駐車場にもなっています。邪魔にならないよう壁側に駐車及び駐車台数は最低2台までとして下さい。
②県道27号線(通称安倍街道)沿いの安倍川河川敷に駐車可能な場所があります。台数が多くなる場合は河川敷に駐車して下さい。
③林道終点からのアプローチは山葵田を通ることになります。山葵田は私有地の為、農家の方がいた場合は山葵田を通っても良いか確認し、挨拶することを心掛けて下さい。また、山葵田の作業道は壊れやすい及びワサビの葉などを踏まないよう気を付けて通るようにして下さい。
シャクシ沢橋から林道行き止まりまで行き、そこから山葵田を通ってちょっと急な植林地帯を抜けて岩場に到着。
まずはアップでスカルズバッド5.10aを登る事にしました。出だし核心ですけど、最初の一歩が踏み込めない!
ヤマさんはその一歩がなかなか踏み込めず苦労されていました。
続いて、チュバカブラ5.10bにチャレンジ。
最近クラックばかりだったので、久しぶりのスラブは厳しい~!!
ヤマさんもチャレンジ。ジムに通われているヤマさんですが、ジムと違ってホールドが細かいスラブには苦労されているよう。
左隣のウルバリン5.11aは出だしが被り気味からのスタートなので面白い!!
この時期お昼ぐらいになると日も差して暖かいです。でも花粉症の方はご注意!杉林の植林ばかりなので3月はきついかな~?
ニールさんも到着して開拓してくれた場所を一緒に登る事にしました。
ニールさんが開拓してくれた天邪鬼5.10cへ。ちょっとレイバック気味に登ったりする所や絶妙なハンガーの位置に唸ってしまいました。でもこのルート凄く面白いです。
ニールさんは天邪鬼の右隣のルートに登りました。どなたがハンガーを打ったのかは不明ですが、グレード的には5.10b位とのこと。さらに右隣のルートブレア・ウィッチ5.11aにはトップロープで登りましたが、ドスラブでかなり厳しい!!スラブの11aなんてとてもじゃありませんがリードで登れる気がしません。
この岩場のニールさんが開拓されたルートには写真のようなハンガーが打ち込んであります。
日本ではあまり見かけることはないと思いますが、英国ではポピュラーのようです。
一見貧弱そうに見えますが、深さは80mm程、ケミカルで固めてあるので強度的には問題ないそうです。
ニールさんが新たに開拓されたシティスクエアエリアに場所を移しました。
ここもスラブの岩です。
最初に7×7、5.11aに取り付きました。ルート名の7×7はニールさんの49歳の誕生日に開拓されたことから付けられたそうです。
このルートも出だしが厳しい!
レイバック気味の体勢から左足を細かいスタンスに乗るのが難しい。その後も細かい粒子にのってのスラブクライミングで神経を使います。
ニールさんが6×6、5.10bのルートに登りました。10bのグレードだけあってホールドも豊富です。
それにしても苔だらけだったこの岩を掃除し開拓されたニールさんの努力と情熱には感服致します。
ニールさんが作ってくれたトポです。
ロングスラブのルートは長さが40mと長く登り応えがありますが、現在あまり登られていない為、苔と砂まみれのルートになっています。
その他のルートは高さがないショートルートばかりですが、スラブの良いルートです。
アプローチの注意点やトポなどの情報は下記のアドレスをご覧下さい。
http://www.ogawayama.com/Sawaguchisawa/SawaguchisawaJ.html
近年各地のクライミングゲレンデが自粛や閉鎖に追い込まれています。
ゲレンデを利用されるクライマーの方々は、モラルを持ってまた、地元の方、農家の方とのコミュニケーションを取り、怪しい人間に思われないようご配慮下さい。
この岩場に関する注意点をご理解頂き、静岡のクライマーの方々に親しんで貰えるような岩場になって貰えればと願います。